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Season1998 Alaska, Fairbanks 12/28

1997-boukan.jpg成田12:30発KE702、ソウル経由で小雪の舞うアンカレッジへ8:00着、10:05のAS081でフェアバンクスへ。空港の外に出るとさすがに空 気が冷たく顔にさすようだ。一面の銀世界。雪の積もった家々、雪をかぶった木々。ちょうどクリスマスカードに描かれている景色そのものだ。チェナ温泉まで はバンで1時間半。シアトル経由より計9時間程早く着く。乗り継ぎもスムーズでAll on timeだった。幸先がいい。




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チェックイン時間前だったが部屋にいれてもらい、まず温泉。雪景色を眺めながらの気温がマイナス20℃の中での露天風呂。んー、疲れが取れる。毎日出ていますよ、という情報を得る。今夜から頑張るぞ。食後11時過ぎに完全「武装」して観測小屋まで上る。午前2時まで頑張る。しっかり防寒しているがやっぱり寒い。顔は目以外は覆っているが外に出るとまつげが凍り、まばたきをすると重たい。鼻の中は鼻毛が凍るせいかパリパリする。 短時間だが緑色のオーロラが向かいの山にくっきり出た。やっぱりチェナはいい。

Season1998 Alaska, Fairbanks 12/29

1997-chatanika-rodge.jpg朝はゆっくり起きてまず温泉。11:30頃朝食、夫はアラスカン・アンバー(地ビール)を「ぷはー」と言いながら飲んでいる。14:00発フェアバンクス経由でチャタニカ・ゴールド・キャンプへ移動。1日分の荷物だけ持ち、レンタルしたおそろいの防寒着でいると何だか少しおかしい。
バスの連絡が多少悪かったが無事到着。 ゴールド・キャンプはアットホームな感じの所だ。私たちは8人4ルームだがかなり部屋にばらつきがある。ここでは客がホールにあつまってお互いに仲良く話をしたりしていて、夫はほとんどここに入りびたり。


1997-au1229-1-01.jpg夕食後、おしゃべりしていたら「出た-、出てるよー」の声にみんな一斉に外へ飛び出す。
ロッジ前の向かいの山の上をみると幅広のオーロラがくっきり出ている。そのうちカーテン状になる。夫を探すと、「ここだ!」と、もうすでにカメラにかぶりついている。ロッジのすぐそばで、 きれいなオーロラが見えている。寒い!食後の団らんの最中だったので足元はスリッパ、上着なしだった。
急いで部屋に戻り「武装」してからもう一度外にでる。オーロラが良く見えるようにとロッジの外の明かりはおとしてくれていた。

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「もう感激!来て良かった」と涙を浮かべて喜んでいる仲間もいる。これはひょっとしてひょっとするぞ、とスキーランドへのオーロラ観測ツアーにメンバー全員でいくことにする。
10:30過ぎにスキー場へ出発。空には大きな明るいアーチ状のオーロラがでている。まだ動いてないけどこれはきっとすごいのがでるぞ! 12:00過ぎ、リフトの向こうから筋状だったオーロラの色が突然濃くなりオーロラ・サブストーム(オーロラ嵐)状態になる。


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大きなカーテン1本が2本、3本とどんどん別れていきゆらゆらゆれている。かと思えば後方も大きくうねっている。「わー!」「ゆれている!」「きゃー、あっちよ」「真上にもあるわー」という声があちらこちらからあがっている。空いっぱいのオーロラだ。次々と変化していく。 これが一晩ずーとつづいた。「今年もありがとう!」と大空に感謝。午前3:30過ぎにオーロラに見送られながら迎えの車に乗った。



Season1998 Alaska, Fairbanks 12/30

1997-au1230.jpgゆっくり起床。あう人みんな目がほほえんでいる。「いやー、きのうはよかった」と。明け方まで見ていた人もかなりいたらしい。15:00チャタニカ・ゴールド・キャンプを心残りだが出発。途中で野性のムース(へら鹿)に会う。フェアバンクスのスーパーでショッピング。めちゃめちゃ寒い。転ばないように足もとだけを見つめてもくもくと歩く。町の中を歩いているのは私たちくらい。住民の外出はすべて車のようだ。


再びチェナへ。夕食後またみんなでオーロラ観測へ。登ると 緑色のが大きくカーブしていた。今夜もThank You!と寝転がって見る。しっかし寒い。観測小屋に入っても寒さがおさまらない。指先が手も足もすぐジンジンになる。観測小屋外の寒暖計をみる。マイナス20度Cにも30度Cにも目盛りがない。あれ?、あっマイナス40℃だ!「おい、今零下40度だよ」の夫の声の瞬間仲間はぞろぞろ部屋へ戻る。暖まってから数回ロッジ周辺に出てみたがもうでていなかった。

Season1998 Alaska, Fairbanks 12/31

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ゆっくり起床。今日は犬ゾリに乗って仲間と盛り上がる。馬ソリにも乗りたかったが気温が低すぎるので欠行。ちょっぴり残念。その後、お風呂に入ったり夜に備えて昼寝をしたりたらたらする。散歩をしに外へ出たWさん、「武装」してでたにも係わらずあまりの寒さの為に5分ほどで戻ってくる。




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夜はスノーモンキーツアー。雪上車で山頂へ。薄いけど大きなアーチ状のオーロラが出ている。みんなで待っているがなかなか濃くなって 踊りだしてはくれない。 今夜が私たちの最後の観測日。何せ相手は大自然。4日間、雪も降らず雲に覆われることもなく連続して出てくれたのだから感謝しなくちゃ。





Season1998 Alaska, Fairbanks 01/01

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「Happy New Year」と声をかけると「Thank you, and you」と返してくれる。そういうふうに言うもんなんだぁ、と納得。
チェナ温泉ともお別れなので午前10:00に最後のジャグジ-入る。露天ぶろのとなりの温度計を見るとマイナス26℃だ。12:00にチェナ温泉発。フェアバンクス空港にいくと午前便が故障で欠航になったとかで混雑していた。私たちの予定の飛行機は時間通り発。途中めちゃめちゃきれいなマッキンリーが見えた。アンカレッジでショッピング。マイナス15℃。フェアバンクスにいたせいか暖かく感じてしまう。カニの夕食後、一休み。



Season1998 Alaska, Anchorage 01/02-03

1997-fuji.jpg午前1:30モーニングコール、2:00ホテル発。一眠りできたので思ったより体が軽い。4:30のソウル行きは満席で空港は思ったより混雑していた。電波少年のはなしをガイドから聞く。きのうアンカレッジに帰ったらしい。チャタニカ・ゴールド・キャンプで会った人たちと再会。「12/29のオーロラは1シーズンにでるオーロラのうち3本の指に入る」と現地の人から聞いたという話に、お互いの幸せをしばし語り合う。ソウルまでは約8時間のフライト。爆睡。

時間通りにソウル着。2時間の乗り継ぎは手続きやショッピングであっという間に過ぎる。2時間で成田へ。途中雪をかぶったきれいな富士山に歓声があがる。午前11:30、まばゆい陽射しの成田着。春から企画、みんなで楽しみに待ちに待っていた旅も無事終了。いやー、つきまくっていた旅でした。来年もまたスペシャルなオーロラに会えるかしら!

Season1998 Appendix 1

12/29日のオーロラは動きが激しく、夢中になって写真を撮っていた。4本目のフィルムを撮り終わって巻き上げているとき、恐れていたことが起こった。
巻き戻しのとき、フィルムが切れたのだ。「だいじょうぶ、こんなことも想定して、ダークバックを持ってきているんだ。あ、リックはカミさんが持ってるんだ」とりあえず、三脚をたたみ、暗やみの中で、ダークバックを、いやカミさんを探す。ようやく出会ってリックの中を見ると、ダークバックがない。そ、そんな、ロッジに忘れてきた!
気を取り直して、「これからも、いいオーロラが出そうだ」と判断し、カメラからボロボロに切れたフィルムを取り出し、新しいフィルムを装填し、さっそく撮影開始。新しいフィルムで、20枚程度を撮った。どっちが、良かったんだろ(^^;

帰国後 フィルム切れの1枚からすばらしい写真が >> あきらめないで良かった!

1997-film_small.jpgオーロラ嵐の佳境のときに撮ったフィルムの1本が、切れてしまったのは前述したとおり。大半を捨てることになったものの、国内に持ちかえって現像依頼。フィルムの上下はぼろぼろに傷ついているものの、その数カットの美しいこと! なんとか傷の少ない一枚をGETしました。

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Season1998 Appendix 2

撮影note:失敗メモともいう
撮影機材:nikon ニコマート, F2.8-f28mm広角レンズ

その1:三脚のマウント部をわすれた! チェナ温泉に着いて、さっそく器材準備をしてみると、なんと三脚のカメラマウント部分が付いていない!予備の旅行用三脚は持ってきているけど、20秒露光に耐えられないだろう。そうだ、チェナ温泉のスタッフに聞いてみる。「貸し出しサービスはないけど、私のでよければ」と、日本人スタッフのトールさんが貸してくれた(^^)v 。ラッキー!
その2:手を抜いて、レンズを曇らせる フェアバンクスでのオーロラ観察の二日目、8時に第1回の明るいオーロラが出現。F2.8 -28mm ISO800で、夢中になってシャッターを切る。防寒ズボンを履いていないことに気づいて、一度ロッジに戻る。カメラにスキー帽をかぶせただけの簡単な保護をして室内に入る。オーバーズボンを履いた後、「あ、レンズが曇った」
その3:フィルム装填ミス カラ撮り (;_; まだ、オーロラは出ている。はやる気持ちを押さえながら、レンズをF1.4-50mm に変更する。フィルムも2本目、ISO1600を挿入。外に駆け出して、オーロラ写真の撮影を再開する。10数枚とったところで、広角レンズのくもりも取れたので、レンズ交換できる犬ぞり用の犬小屋周辺の明るいところへ移動し、レンズ交換。カメラも冷え切って冷たい。もどかしくレンズを交換し、フィルムを巻く。「あれ、フィルムが巻かれていない! がーん、カラ撮りをしていたんだ。とほほ」
その4:オーロラ・サブストームを激写! この日は、すばらしいオーロラが出そうだ。8人パーティの仲間で「スキーランドへの見学ツアー」に参加する。このスキーランドは、正式の山の名称があるが、いまや「オーロラ・マウンテン」と呼ばれていると、チャタニカロッジのオーナーの話し。
期待通り、12:30分から筋状のオーロラの輝度が増し、地平線から中空にかけて暴れ出す。「よし、いいぞ」と自分を励まし、撮影ポイントを探してウロウロ。
いつのまにかカミさんともはぐれたが、そんなことを気にしている場合ではない。そこここに三脚が立ち並ぶ中で、地平線が見通せる、そしてオーロラの大きさを感じ取れる建物をアングルの中に収めるように、ポジションを確保した。
今回は2回目なので、昨年よりは落ち着いていたが、次ぎはどの感度のフィルムを使おうか、縦位置でとるか、横位置のままで良いか、借りたマウントの固定部の甘さも気になる。1枚撮っては、ゆるみを確認する。「あーいそがしい、あー楽しい」
その5:フィルムがきれた Appendix 1 に記載
その6:フィルム感度設定もわすれた 暗闇のフィルム交換といえば、そう、ISO感度設定も、2本ぐらい忘れました。ISO1600の設定にしたまま、ISO800を入れて撮る。ISO400もそのまま。 フィルム容器にその旨を、用意したフェルトペンで書き込む。なんかもう、ミスばっか。
その7:まさかの「nikonのガチャガチャ!」 一夜開けて、カメラの手入れをしているとき、ふとレンズ装着時のF値表示に目をやるとインジケーターが出ていない。
まさか、またガチャガチャに失敗した!? その時のショックときたら......

30分経っていくぶん気を取り直したので、いろいろ調べてみた。そして、レンズ開放で、3?20secの露光では、nikonのガチャガチャは、関係しないことがわかった。ガチャガチャは、内蔵TTLに、いまどんな明るさのレンズが付いているよと知らせるためのもの。また、フィルのISO感度設定も同様のもと理解した。
それにしても、現像上がりでしっかり写っているのを確認するまで、不安だった。やはり、設定はきちんとやりましょう。

ん! ということは、去年の失敗の原因は何だったんだ???